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「1歳半の歯科検診で虫歯かもしれないと言われた…どうしたらいいの?」そんな不安を抱えて帰ってきたお父さん・お母さんに、まずお伝えしたいことがあります。1歳半検診でひっかかったからといって、すぐに深刻な状態とは限りません。この時期に多く見られるのは、ごく初期の白い変色や歯の形・生え方の問題であることも多く、早期に適切なケアを始めることで進行を防げるケースが多くあります。
乳歯の虫歯は「まだ乳歯だから大丈夫」と思われがちですが、実は放置すると永久歯に影響するリスクがあります。この記事では、なぜ1歳半検診でひっかかるのか、虫歯になる原因、家庭でできるケア、歯科医院での治療の流れまでわかりやすくお伝えします。
1歳半健診(1歳6か月児健診)は、市区町村が実施する乳幼児健診の一つで、歯科医師や歯科衛生士が口の中をチェックします。「ひっかかった」という場合、主に以下の3つのパターンが考えられます。
①歯の表面に白い斑点や変色がある:これは「脱灰(だっかい)」と呼ばれる状態で、虫歯の最初期サインです。まだ穴にはなっていないことが多く、この段階でケアを始めると進行を止められる可能性があります。
又、歯の質が生まれつき弱い’’エナメル質形成不全’’も黄〜白い斑点として現れることもあります。これは虫歯ではないですが虫歯になりやすい場合もある為注意が必要です。
②歯の生え方や本数に問題がある:生え方が斜めだったり、本数が少ない・多いなどの指摘。虫歯ではなく発育上の問題として要観察となることがあります。
③むし歯リスクが高いと判断された:実際に穴はないものの、歯みがきの状態や食習慣から「虫歯になりやすい口内環境」と判断され、精密検査をすすめられるケースです。
検診の結果には「要観察」と「要治療」があります。「要観察」はすぐに治療が必要な状態ではなく、定期的に歯科医院で経過をみていく段階です。一方「要治療」は、すでに虫歯が進行して治療が必要な状態を指します。
どちらの結果であっても、歯科医院への受診をおすすめします。自己判断で様子を見ているうちに虫歯が進行してしまうケースも少なくありません。「まだ大丈夫かな」と思っていても、乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄く、虫歯の進行が早い特徴があります。
「どうせ生え替わるから乳歯の虫歯は関係ない」と思っている方もいらっしゃいますが、これは大きな誤解です。乳歯の虫歯を放置すると、歯の根の部分(歯根)にまで感染が広がり、その下で育っている永久歯の歯胚(歯の芽)に影響を与えることがあります。また、痛みで食事がとりにくくなったり、正常なあごの発育を妨げる可能性もあります。乳歯だからこそ、早期発見・早期対処が重要なのです。
乳歯のエナメル質の厚さは永久歯の約半分程度といわれています。そのため、虫歯菌が産生する酸によってダメージを受けやすく、一度虫歯になると進行スピードが早いという特徴があります。「先週まで問題なかったのに、もう穴が…」という事態になりやすいのが乳歯の怖さです。個人差はありますが、早い段階でのケアが重要です。
虫歯の原因菌であるミュータンス菌は、生まれた赤ちゃんの口の中には存在しません。主に保護者からのキスや食器の共有、食べ物の口移しなどを通じて感染します。特に生後1歳半〜3歳ごろは「感染の窓」と呼ばれ、もっとも感染しやすい時期とされています。1歳半はこの時期のまっただ中です。
寝かしつけのための「ねんね飲み(哺乳瓶やおっぱいをくわえたまま眠る)」は、前歯の虫歯リスクを大幅に高める習慣として知られています。また、甘い飲み物(ジュース・乳酸菌飲料など)を哺乳瓶で頻繁に与えることも要因の一つです。食後・就寝前の歯みがきが習慣化できていないと、虫歯菌が増殖しやすい環境が生まれます。
1歳半ごろの乳歯虫歯でとくに多いのが、上の前歯(上顎前歯)です。唾液による自浄作用が届きにくく、哺乳瓶やおっぱいを飲む際に液体が長く触れやすいため、初期の白い変色(ホワイトスポット)が出やすい部位です。また、奥歯(乳臼歯)が生え始めると、歯と歯の間や溝の部分にも虫歯が発生しやすくなります。
1歳半の子どもは歯みがきを嫌がることが多く、「毎日ちゃんと磨けない」と悩む保護者の方はたくさんいらっしゃいます。大切なのは「仕上げ磨き」を寝る前に必ず行うことです。就寝中は唾液の分泌が減るため、口の中の酸性化が進みやすく、虫歯菌が活発になります。
嫌がるお子さんへの対策として、歯みがきソングや動画を使いながら楽しい雰囲気をつくること、終わったら「上手にできたね!」と大げさに褒めることが有効です。毎回完璧に磨こうとせず、まず「毎日口を開けさせる」習慣づけを優先しましょう。
日中など歯ブラシ以外の時間以外でも、口の周りを触ったり仰向けで遊んだりと歯ブラシの体制に慣れることも大切です。
フッ素は歯の表面を強化し、初期の虫歯の進行を抑える働きがあります。日本小児歯科学会でも乳幼児へのフッ素応用が推奨されており、歯が生えてからフッ素入り歯みがき粉を使用することが推奨されています。
家庭でのフッ素ケアのポイントは以下のとおりです。使う量は米粒大(歯が生えてから〜2歳)から少量(2〜5歳)。磨いた後はうがいをしすぎず、軽く吐き出す程度にします。歯科医院では高濃度のフッ素を歯面に塗布する「フッ素塗布」も受けられます(3〜4か月ごとが目安)。個人差がありますので、歯科医師への相談をおすすめします。
糖分は虫歯菌のエサになります。ジュース・乳酸菌飲料・果物の摂取頻度とタイミングを見直すことが予防につながります。特に注意したいのが「だらだら食べ・飲み」です。食事・おやつの時間をある程度決めて、口の中が酸性になっている時間を減らすことが大切です。食後に水を飲む習慣をつけると、口腔内の酸性化を緩和する効果が期待できます。
⚠️ ご注意ください
家庭でのケアはあくまでも虫歯の「予防」や「進行を遅らせる」ためのものです。すでに虫歯が疑われる場合は、ご自身で判断せず早めに歯科医院を受診してください。初期虫歯(白い斑点の段階)でも、歯科医師による適切な処置が必要な場合があります。

脱灰の段階(歯の表面が白く濁った状態)であれば、削って詰める治療ではなく、フッ素塗布と正しいブラッシング指導による「再石灰化(さいせっかいか)」を促す方法がとられることがあります。再石灰化とは、唾液の成分やフッ素の力で歯が自然に修復されるプロセスです。個人差がありますが、初期段階での適切な対応で進行を抑えられる場合があります。
虫歯が進んで穴が開いているが虫歯が深くない場合は進行止めを使用し治療ができる年齢まで管理をすることもあります。痛みが出そうな虫歯の場合は、虫歯の部分を削り、歯科用のプラスチック(コンポジットレジン)などで補う処置が行われます。1歳半前後のお子さんの場合、歯科医院での治療に慣れていないことが多いため、お子さんのペースに合わせて少しずつ進める「慣らし治療」から始めるクリニックが多くあります。無理やり押さえつけることなく、お子さんが安心できる環境づくりを大切にしている歯科医院を選ぶことが重要です。
(緊急時を除く)
虫歯治療が終わっても、それで完了ではありません。3〜4か月ごとの定期健診とフッ素塗布を継続することが、乳歯から永久歯への健全な生え替わりを守るうえで非常に重要です。歯科医院では、歯みがきの磨き残しチェック(染め出し)や、専門家によるクリーニング(PMTC)も受けられます。保護者の方への歯みがき指導も行われるため、家庭でのケアの質を上げることができます。
✅ 早期受診のメリット
⚠️ 放置した場合のリスク
横浜市旭区にある希望ヶ丘ファミリー歯科&こどものための歯科医院では、0歳からの歯科予防を大切にし、乳幼児のお口の健康を守る体制を整えています。
👩⚕️ 副院長:加藤 翠(かとう みどり)よりひとこと
「私自身も2児の母として、子どもの口の健康がどれほど日々の生活に影響するかを実感しています。日本小児歯科学会認定の小児歯科専門医として、大学病院で7年間積んだ経験をもとに、お子さん一人ひとりに合わせたケアをご提案します。虫歯ゼロを目指して、一緒に取り組んでいきましょう。」
📋 この記事のまとめ
横浜市旭区の希望ヶ丘ファミリー歯科&こどものための歯科医院では、小児歯科専門医が在籍し、0歳からのお口の健康をサポートしています。「治療できるか不安…」というお子さんも、まずはお気軽にご予約ください。
👨⚕️ 院長:加藤 靖隆(かとう やすたか)よりひとこと
「1歳半検診でひっかかったと聞いて、焦って来院されるお母さん・お父さんのお気持ち、よくわかります。でも、早く気づいてくださったことは本当によかったことです。当院では、お子さんが歯医者に嫌なイメージを持たないよう、焦らず丁寧に対応しています。お子さんの歯を守ることは、一生涯の健康な笑顔につながります。まずはお気軽にご相談ください。」